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Notes

マッチプレビューや観戦後のプレビューをItchの超絶句長文にて語ります!
ここには彼のサッカー絵巻からタイムリーな記事を取り上げています。

ポストポゼッションサッカー時代(その4)

前回では「ポゼッションサッカー」と「対ポゼッションサッカー」の対立構造の流れをおおまかに説明しました。そしてその流れにそった対決が今季のCL決勝バルサ×ユベントスであると。

おさらいすると「ポゼッションサッカー」と「対ポゼッションサッカー」はポゼッション対プレッシングがメインの対立になっているという話でした。分かりやすくいえば「バルサ対ドルトムント」だと。

その流れの中に現れたのがもうひとつの「対ポゼッションサッカー」である「カテナチオ」です。

イタリア語で「かんぬき」を意味する「カテナチオ」とは、自陣ゴール前を人数で埋めて固め、そこからカウンターを仕掛ける「後陣速攻」戦術です。

ドルトムントの「前陣速攻」は、前がかりに相手ゴールに近い位置でプレッシングを行い、奪った勢いそのままに相手ゴールを強襲するスタイル。要するにボールを奪う、守備の網を引く位置の違いですね。
画像出典:footballista

 

 

ポストポゼッションサッカー時代(その3)

「超ポゼッションサッカー」とは何か?現在進行形でまだ完成していないので明確な説明が難しいのですが、要するにプレッシングを無効化するポゼッションの模索です。

ペップのバイエルンでは攻撃時にはもはやフォーメーションは存在しません。おおまかに右と左にそれぞれロッベンとリベリーを頂点にするトライアングルを2つつくり、その際のポジショニングは自由にポジションするロッベンとリベリー次第という調子です。

プレッシングとは相手選手を自分たちの布陣の網で包囲してボールを奪う戦術なだけに、形を持たないバイエルンの攻撃はプレッシングのかけようがありません。今季はそれがさらに進化し、バイエルンの攻撃時には右と左に五角形が二つあるだけのようなとんでもない事になっています。

それを実現する為にペップはどんどん前線へ攻撃参加する人数を増やしていくため、3バックを多用するようになりました。センターバックが3人のスリーバックではありません。むしろ逆、センターバック2人、時には1人にサイドバックを足す超攻撃的な3バックです。

ポストポゼッションサッカー時代(その2)

「対ポゼッションサッカー」の代表的なチームとしてモウリーニョのレアルを例にあげましたが、もうひとつ象徴的なチームがあります。バルセロナの影響を受け、急速にポゼッションサッカー化したドイツのバイエルンミュンヘンや、ブンデスリーガのビッグクラブに対抗する形で生まれたクロップのドルトムントです。「ポゼッションサッカー」を実行するにはボール扱いに優れたテクニックのある選手が必要です。しかしボール扱いに優れたテクニックのある選手は高価。お値段が高い。予算が豊富な国内第二、第三のクラブならまだしも、持たざる者、非ビッグクラブには「ポゼッションサッカー」はやりたくてもやれない現実があります。それを逆手に取ったのがクロップでした。マインツという当時は2部のスモールクラブで指揮をとっていたクロップは、持たざる者でもできること、「走る」事を徹底的に突きつめて、独自の「対ポゼッションサッカー」を編み出します。前がかりに高い位置でプレッシングを行いショートカウンターを目指す前陣速攻戦術、ゲーゲンプレスです。
画像出典:ゲキサカ

ポストポゼッションサッカー時代(その1)

ここ数年のサッカー界の主役とは、僕はやはりジョゼップ・グアルディオラだったと考えています。

ペップがバルセロナに就任した2008年からそれは始まったと思います。バルセロナというチームのアイデンティティであるショートパスを多用し、あくまでもボールを保持し攻撃に特化したスタイルです。ゲームが終わってみれば圧倒的なボールポゼッション率がゲームスタッツに現れるそのスタイルは「ポゼッションサッカー」と呼ばれ始めます。

それまで見た事の無いペップバルサの「ポゼッションサッカー」は、まるでワクチンの無い新型ウイルスのようにヨーロッパで猛威をふるいます。ヨーロッパの スタイルは基本的に速攻がメインだったのが、ペップバルサの出現により、ヨーロッパのサッカースタイルの風向きが変わります。

「ポゼッ ションサッカー」に多くのフォロワーが生まれます。そしてそのフォロワー達も好成績を収めますが、そこはフォロワー。ペップバルサの劣化コピーが多く生ま れる中、本家のバルサ、およびその選手達で構成されるスペイン代表にはかないません。

「ポゼッションサッカー」の頂点に君臨するバルサ、スペイン 代表がサッカー界の主役としてあらゆるタイトルを総なめにする時代が続きます。

しかしそこに「ポゼッションサッカー」という新種のウイルスに有効なワクチンを開発する人物が現れます。モウリーニョです。
画像出典:サッカーダイジェスト

今夜も必見バルサvsバイエルン

グアルディオラの初めてのカンプ・ノウへの凱旋は、ほろ苦いものとなってしまいましたね。

ブログやトークライブで、ペップがどのようにバルサの最強3トップ「MSN」に対向するのかを、みどころにあげたのですが、ペップは仰天の作戦できました。

3 バック、というよりも、ボアテング、ベナティアにそれぞれスアレス、ネイマールをマンマークでつけ、左サイドバックのベルナトと右サイドバックのラ フィーニャのふたりでメッシを上下でサンドイッチするという、2.5バックというかなんというかこれまで観た事のない「対メッシスペシャル」とでもいうよ うな布陣で「MSN」を封じにきました。

 

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